新米の一歩目

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君は友達

ベル&セバスチャン(字幕版)

「ベルとセバスチャン」(原題 Belle et Sébastien) 主演フェリックス・ボッスエ

 

  時は戦時中、アルプスにある小さな小さな村サン・マルタン村に住む孤児セバスチャン。彼はセザールという老人とその姪アンジェリーナ、アンジェリーナの彼氏ギヨームの元で生活しています。サン・マルタン村はある2つの問題を抱えていました。1つ目は"害獣問題"、野獣を呼ばれている犬が羊を襲うのです。そしてもう1つがドイツ軍の目です。サン・マルタンではユダヤ人の密出国を幇助しており、ドイツ軍が犯人を突き止めようと躍起になっているのです。

  ある日、セバスチャンはアルプスの山の中で野獣に出会いました。灰色に薄汚れた野獣。セバスチャンにはどうしても野獣が羊殺しの犯人には思えませんでした。セバスチャンは孤独な野獣と孤児の自分を照らし合わせ、野獣に共感を覚えていたのです。野獣に出会ったセバスチャン、彼の予想通り野獣はとても心優しい犬でした。やがてセバスチャンは野獣をベルと名付け、2人は親友になってゆきます。

  やがてギヨームが怪我をしたことをきっかけにセバスチャンがユダヤ人をスイスへ密出国させることになります。セバスチャンの物語の行方は…

 

  原作はセシル・オーブリーによる児童文学「アルプスの村の犬と少年」という作品の今作。ベルとセバスチャンの絆の物語を描きます。アルプスの山々の雄大で美しい景色と、丁寧に作られた素敵な作品です。

 

  色々なコンテンツ等で物語のあらすじを見ることができますが、大抵のあらすじにユダヤ人の密出国の助けをする部分がメインのように描かれています。しかし実際のところメインで描かれているのはセバスチャンとベルとの友情とセバスチャンの成長です。確かにユダヤ人の密出国も描かれますが、それもセバスチャンの成長の為のイベントといった感じです。

  野獣と呼ばれていた犬がベルという名前になるって狙いすぎだろって感じですが実際どうなんですかね?美女と野獣の原作の方が出版は早いですしやはり意識したのでしょうか。まぁとにかく、初めは野獣と呼ばれていたベル、しかしぶっちゃけベルが可愛すぎて野獣感はゼロです。見よ!この野獣感0のベルを!

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はーかわいい。本当可愛い。その後の洗ってもらったベルも可愛い。

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そんでもってこの白いモードのベルちゃん(メスです)、可愛いだけでなくめちゃくちゃ頭も良いです。

 

  そしてセバスチャンの成長の物語。これも非常に丁寧に描かれていました。亡き母に会えると信じ続けているセバスチャン(というか亡くなっていると知らない)。母はアメリカにいる、アメリカはアルプスを越えた先にあるというセザールの嘘を信じ続けています。もちろん、やがてそのウソをセバスチャンが知ることになります。他にも、野獣(セバスチャン以外は凶暴だと思っている)からセバスチャンを守るために、セザールはセバスチャンに嘘をついたりもします。一見それらはセバスチャンに対して残酷な行為です。もちろんセザールはセバスチャンのことを第1に考えた結果なんでしょう。しかしセバスチャンには中々伝わらないものです。でも、それもセバスチャンへの成長に繋がっているのでしょうね。また、最後のアンジェリーナのある決断もセバスチャンの成長に一役買っています。最後まで、しっかりとそういった面を重視していました。

 

  あと密出国についての話を少し。あまり深く突っ込むと果がなさそうなので少しだけ。少し調べると出てきたのですが、スイスはユダヤ人の密出国に対して非常に厳しく取り締まっていたとか。基本的には許していなかったそうです(個人でユダヤ人を保護していたスイス人はいたらしいですが)。この物語の背景として、しっかり信用できる人の元へ密出国させていたのかは不明ですが、密出国した人のその先をセシル・オーブリーはどう考え、書いたのでしょうか。

 

 

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