新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

その男の人生は、笑いに包まれ、挑戦に満ちていた

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 「意表をつくアホらしい作戦」(原題 A FUTILE AND STUPID GESTURE) 主演 ウィル・フォーテ

 

  ジョン・ベルーシ主演「アニマル・ハウス」、チェヴィー・チェイス主演「ナショナル・ランプーン/クリスマス・バケーション」…これらの作品で知られているナショナル・ランプーンはその社会風刺の効いたコメディ性からテレビやレコード、ラジオなどに派生していった。そんなコメディ界の常識を変えたと言われているナショナル・ランプーンの始まりはハーバード大学で発行していた「ハーバード・ランプーン」という雑誌だった。それを刊行していたダグ・ケニーやヘンリー・ベアードらが「ランプーンを続けたい」という思いで始めたのが「ナショナル・ランプーン」なのだ。ナショナル・ランプーンがどのように成長し、コメディ界を変えていったのか、その真相が描かれる。

 

  Netflixオリジナル伝記映画「意表をつくアホらしい作戦」です。コメディ界の常識をぶち破り、変えた「ナショナル・ランプーン」の創始者ダグ・ケニーとヘンリー・ベアードの歴史をダグを主人公に描いています。

  ナショナル・ランプーン、僕はこの雑誌を一切読んだ事がないのですが、劇中で描かれるこの雑誌は…なんというかお下劣でぶっ飛んだ内容、ニップレスのミニーマウスなどを表紙にするなどやり過ぎて訴えられる事もあるほどでした。ちなみに、今作のポスター画像もナショナル・ランプーンの雑誌を引っ張ったもので、元の表紙はこれ

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右下には"この雑誌を買ってくれないとこの犬を殺す"って書いています。うーん、不謹慎。

 

  本作はコメディ雑誌の創始者の話である事からも、全体的に明るい作品となっています。面白いのは現在のダグが案内人として展開しているところでしょうか。それはともかく、非常に明るい作品である一方でもちろん描かれているのが挫折。むしろ挫折シーンは結構多めだっりします。ナショナル・ランプーンの成長に伴い増えるページ、ラジオやライブも始まりどんどんダグの手に負えなくなります。そんな状況に陥った先に待っていたのは逃亡しかありませんでした。こんな挫折は一回だけじゃあありません。ダグは有能であるがゆえに、成功の後に期待されるものに潰されるシーンが結構多めに描かれていますね。

  後は時代的に麻薬描写、喫煙描写が多いのも特徴でしょうか、もちろんそれはいい影響にはならないのですが…特に麻薬描写は凄いです。あれはコカインですかね?後半からはダグは本当にコカイン漬け。6日使わなかっただけで「生き返ったみたいだ」なんて言っちゃいます。

  時代的といえば初代のメンバーの中に黒人がいないのも時代的、面白いのはその場に黒人の男女がいて

「黒人のスタッフは?」

「仕方ないだろ、時代だったんだよ。ユダヤ人も少ない」

という会話で黒人の2人が納得するというシーンが入っている描写ですかね。無理に改変せず、あえて面白く触れているのは秀逸です。

  そしてラストシーンは中々に素敵。というかかなり素敵。調べればすぐ分かるので書いてしまいますが、ダグは最後、ハワイで崖から転落死します。なので描かれるのはダグの葬式。ダグは霊体?か分かりませんが、生きていた場合の自身の年取った姿(語り手)と共に自身の葬式を見つめます。さて、笑いに生きた男の葬式とは…