新米の一歩目

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振り向くな、前を向け、青春を、突き進むのだ

シング・ストリート 未来へのうた(字幕版)

 

「シング・ストリート 未来へのうた」(原題 Sing Street) 主演 フェルディア・ウォルシュ=ピーロ

 

  80年代のダブリン。家庭の事情で転校することになったコナー。新しい学校は非常に劣悪で、生徒も教師も不良が多い学校だった。

  ある日、彼は学校の前に佇む少女と出会う。カッコよくて、イケてる女の子…なんでもモデルをやっているらしい。たちまち惚れたコナーは、彼女と仲良くなろうと自分達のバンドのMVに出演してくれないかと交渉した。

  もちろんバンドなんてやっていないコナーは学校の友人達を集めてバンドを組む事にした。恋のために組んだバンド、しかしそれは、コナーの人生を大きく変え、美しく輝かせるのだった。

 

  アイルランド映画「シング・ストリート 未来へのうた」です。高校生のコナーが家庭や学校の事情に思い悩みつつも、音楽を通して成長してゆく青春映画となっております。

 

歌は良く、見やすい。最後はモヤっと。

  今作はバンドを組むストーリーなだけあって、歌のシーンが非常に多いです。しかしどの歌も本当に高校生の作曲かよ!?ってほど良い歌が多く、PVを見ている感覚になったりはしません。

  今作は主人公のコナーが素直で良い子なので、見苦しかったりせず、しかしどんどん音楽のセンスを取り入れて成長してゆくため、成長が手に取るように分かります。その為、コナーが主人公であるという部分は決してブレず非常に見やすいです。物語の最初と比べると同一人物じゃないみたいに立派になっているのも嬉しいですね。音楽を通して自分に自信が持てるようになったんだな、というのがしっかりと伝わってきます。それは見た目だけでなく、一目惚れした相手のラフィーナに対しても同様で、だんだんと男らしくなっているのが日々の態度からも見てとれるようになります。

  しかしあえて難点を言うのであれば、ラストシーン。ある意味では"そこが良い"のかも知れないのですが、正直モヤっとしました。コナーはラスト、ラフィーナと共に祖父の船でロンドンを目指します。金もなく、ツテもない状態で新たな人生を開始するのです。しかし、元々ラフィーナは彼氏と共にロンドンへ行くという展開がありました。しかしその彼氏には金もなく、ツテも無かったので、失敗して戻ってきたのです。正直、そのストーリーを混ぜ込んだのだから、コナーにはそうはならないで欲しかったです。これでは1回目と同じ未来が待っているようにしか思えません。それに、せっかく良い関係になったバンドメンバーを捨てたのもなんとなくいただけないですね。

 

  一方ですごく良いキャラクターだったのがお兄さんのブレンダン。彼は弟ができる前の6年間、夫婦愛も息子への愛もない両親の元で必死に生きてきました。ブレンダンからすれば、弟は自分が必死に整備した道を後から歩んでいるだけの存在でした。ブレンダンはその思いを押し殺しながらコナーへ手助けをし続けました。やがて、ブレンダンはその思いを弟にぶつけます。しかしそれでも、やっぱり弟。ブレンダンは最後までコナーの味方でした。コナーが今の環境から逃げ出した時、本当に喜んだのです。と、こんなブレンダンなので、本当に好感が湧きます。コナーの成功に喜ぶシーンは本当にグッときます。

  

 

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