新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

黄金の精神

アウトサイダー [DVD]

 

アウトサイダー」(原題 The OUTSIDERS) 主演 C・トーマス・ハウエル

 

 タルサという町では、若者が貧困層からなるグループ「グリース」と裕福層からなる「ソッシュ」に別れ、対立していた。14歳の少年ポニーボーイは、ソッシュに顔を傷つけられた16歳の少年ジョニー、施設から帰ってきたばかりのダルと共に日々を送っていた。

 そんなある日、兄の小言から逃げたポニーボーイと、両親の喧嘩の現場にいたくなかったジョニーは公園で時間をつぶしていた。すると2人の前にソッシュの少年たちがやってくる。どうやら、ポニーボーイといい雰囲気になっていた少女チェリーがソッシュに属していたことが、彼らの怒りに触れたようだ。リンチされる二人、そんな中、ジョニーは持っていたナイフでソッシュのボブを刺殺してしまう。

 郊外の教会に身を隠さざるを得なくなるポニーボーイとジョニー、町ではグリースとソッシュの戦争が近づきつつあった。そんな中、教会が火事になるという事件が起き、中に閉じ込められた子供を助けたジョニーが大けがを負ってしまう。迫りくる決戦を前に、ポニーボーイは…

 

 

 S・E・ヒントンの同名ヤング・アダルト小説を映画化した作品「アウトサイダー」。フランシス・フォード・コッポラが監督したヤング・アダルト三部作の第一作目です。母親のイチオシ作品ということで今回視聴に至りました。

 

 青春という苦悩

 青春作品というと描かれるのは若者が抱く苦悩や恋愛、あとは~…部活なんかに全力投球とかでしょうか。それがいわば”王道”ですね。苦悩なんてのは周りからみたら実は大したことなかったりね。

 しかし、今回描かれる青春はそれらとは大きく異なります。チェリーのキャラクターとか(敵対組織に属していて相思相愛っぽい)明らかに絶好のテーマなんですけどね、チェリーはそこまで登場しなかったです。今回描かれる青春のテーマはいわば”本物の苦悩”。自分たちではどうしようもない大きな流れや納得のいかない結末に苦しむ少年の姿はもがいているという表現が正しく、そして”黄金に輝いて”おり、美しいです。

 

 今作の魅力は、ラストに詰まっています。もちろん、それまでの流れも若者らしさにあふれていて素晴らしいのですが、”ラストを描くために表現している”という言葉がガッチリハマる作りになっているのです。

 では今作のラストはどのような描かれ方をしているのでしょうか。作中、グリースとソッシュの対決が迫っていることが明言された時、「あ、これがラストシーンなんだな」とそう思いました。しかし、実際に素晴らしかったのは”その後”でした。

 古い作品なのでネタバレしますと、決闘に勝ったポニーボーイとダルはジョニーに勝利を報告しに行きます。しかし、その直後、ジョニーは亡くなってしまうのです。ジョニーは最後に「stay gold(黄金のままでいてくれ)」と遺して逝くのです。ダルは自棄になってしまい、衝動的に強盗を起こし(この衝動的の演技が本当に”衝動に駆られておりスゴイ!)射殺されてしまいます。最後に、ポニーボーイはジョニーの遺した手紙を読みます。どうしようもない現実の前に自殺を望んでいたジョニー、火事で大けがを負って”生きたい”と思うようになったジョニーの手紙には「未来があり、黄金に輝く子ども達の為に犠牲になれたことに後悔はない」と、そう記されていました…ジョニー!お前もっ、まだまだ未来があってっ…黄金に輝けるんだよ…

そんな気持ちが胸からあふれ出します。ジョニーだってまだ16歳です。

 

最後のこの手紙は、僕たちにまでも”どうしようもない現実への苦悩”の片鱗を思い出させてくれます。

 

アウトサイダー [Blu-ray]

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黄金一味 13g(瓶)

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