新米の一歩目

就職をきっかけに本当にやりたいことを見つけた新卒、映画の魅力を人に伝える仕事のために邁進!アメコミ、映画、海外ドラマ、ゲーム、散歩、いろいろ好き。

それは、欲望にまつわる恐怖。

youtu.be

 

 「ベルベット・バズソー:血塗られたギャラリー」(原題 Velvet Buzzsaw) 出演 ジェイク・ギレンホール

 

 

あらすじ

 ある日、老人が他界し、彼の部屋から大量の絵が発見された。絵画に造詣のある批評家やギャラリーオーナーは無名の老人の作品に衝撃を受け、こぞって展示や書籍化を図り、利益を求め始めた。しかし、その絵に関わった人間に恐怖の時間が訪れ始める…

 

ヒューマンドラマ?いや、これはホラーだ

 Netflixオリジナル映画「ベルベット・バズソー:血塗られたギャラリー」です。ジャンル上はヒューマンドラマなのですが、絵をきっかけに次々と怪死事件が起きるという一連の物語のどこがヒューマンドラマなんでしょうね、普通にホラー作品です。

 

呪われた絵という危険な魅力

 さて、今作の事件の源はディーズという老人です。父親にひどい虐待を受けて育ったディーズの人生はほとんどが謎に包まれていました。調べても記録に残らない男が描いた絵が死後発見され、しかもその絵がどんな画商もうなる程素晴らしいものだったのですから、皆が良いネタと考えるのは当然でしょう。

 しかし、やがて悲劇が訪れ始めます。絵を盗んだ男が郊外のガソリンスタンドに突撃して怪死し、それを皮切りに次々とディーズの絵に関係してきた人間が訪れるのです。最初に関しては絵の中のサルの腕が生えてきて引き込むというものだったので、以降も絵に関係する死因が連続するのかと思いきや、そんなことが無かったのが肩透かしでした。しかし、共通点は無いものの、死因にはこだわりを感じるものとなっており、毎度そうくるか!という衝撃的な死やえげつなさを味わうことが出来ます。

 また、良かったのはディーズの意思などが一切描かれないことでしょうか。彼の姿が描かれるのは遺体として登場したその一瞬と過去の写真のみですし、彼の言葉は一切描かれません。しかし、だからこそ、不気味さが増し、謎が深まります。ディーズは何を思って画材に”それ”を選んだのか、何がここまでの恨みに繋がったのか、そこを想像するだけでもゾクゾクします。

 

利益に目が眩む人間の愚かさ

 知り合いが連続して死亡していくというどう考えてもおかしい状況ですが、登場人物が

”ディーズに関係した人物が死亡している”

と気づくのはなんと1時間半経ってから。終了30分前です。しかもたった1人。ずいぶんマヌケな話ですが、なんと気づいた後ですら、その事実を認めないし、認めたとしても利益を優先します。

 欲望とはここまで人を狂わせるのか、といった感じですね。

 

冒頭が複雑だがどんどん惹きこまれる

 今作は主人公らしい主人公はしっかりと据えられておらず、全員が主人公であり、被害者であり、ディーズの意思を踏みにじって利益を求めた加害者として描かれます。そのため、冒頭は割と複雑な印象を受けます。ギャラリーを舞台にいろいろな人が美術の小難しい話をしていますからね、誰が誰と契約しただのなんの。

 しかし、ぶっちゃけ小難しいのは始めだけです。関係性も割とわかりやすく描いてくれているので、是非ともそこで諦めないでいただきたいです。というか、ゆっくり展開される物語が絵の呪いとマッチしているので冒頭さえ乗り越えれば後はもうのめりこみます。

 

まとめ

 Netflixが送る最新のホラー作品。ホラーではあるものの、幽霊とかが実際出てくるわけではないのでびっくり映画といった感じでしょうか。怖がらせる恐怖という感じではなく不気味さが目立つ一本でした!

 

 

いちばん親切な 西洋美術史

いちばん親切な 西洋美術史

  • 作者: 池上英洋,川口清香・荒井咲紀
  • 出版社/メーカー: 新星出版社
  • 発売日: 2016/07/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る